δ通信機

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ビデオゲームにおけるFM音源

YM2203

レトロゲームのミュージックにおいて欠かせないのが電子音源、「ピコピコ」とか「8bit」などと現在では表現されています。それよりは少し時代が後の、いわゆるゲームミュージックとして確立された時代に定番として使用された音源である、FM音源のことを書きたいと思います。

先にお断りしておきますが、私は文系の教育を進んだ経歴から電子技術的な詳しいことは分かりません。概論としてしか分からないのでご了承ください。

FM音源というのは「Frequency Modulation(周波数変調)音源」という意味で、一定の波形を変調させることで音色を作成する仕組みの音源です。これだけでは、何をいっているのか分からないと思います。

音のというのは空気中を伝わる波です。その波は高い音、低い音、いろいろな種類の音が空気を振動させ、人間の耳の鼓膜に伝わり聞こえます。楽器にはその楽器特有の波があり、その波形が耳に伝わると「あの楽器の音色だ」と認識できます。

その楽器の波形に似せた波形を電子的に作り出して奏でるのがFM音源の仕組みです。

具体的には、最低2つのオペレーターと呼ばれる装置が必要です。仮にオペレーターAとオペレーターBとしますと、Aから一定の周波数の波形を発生させ、BからAの波形に干渉させて周波数を変調させます。それにより波形が変化し、聞こえる音色が変わるという原理です。

例として用いられる原理として、「あー」と口から一定の声を出しているときに、胸を「トントントン」と叩くと震えたような声に変わります。波形を干渉されているので、違った音になっているわけです。

FM音源は、電子音源でありながら非常にアナログ的な特徴のある音を出します。音の発生から減衰まで無段階に聞こえること、柔らかく空間的な音であることなど、現代のリアルな音源があるにもかかわらず、FM音源の音色を好む人は少なくありません。

FM音源は理論上、どんな楽器の音色にも似せることができることになっています。しかし現実には得手不得手がありまして、弦楽器、金管楽器、木管楽器などは再現性のよい心地いい音色を出しますが、ドラム系、パーカッション系の打楽器は再現できるものの、特有のパンチ力が足りないこもりぎみ、厚みがない音色になる場合があります。

今回は多種多様に使用されたFM音源のうち、ビデオゲームで用いられた点だけを述べようと思います。


まずはゲームセンターに置かれたアーケードゲームからです。それまで使用されていたPSG音源に加えてFM音源が併用されるという過程を経てきました。1985年に登場したカプコン製「戦場の狼」とその前後位から、各ゲームメーカーで採用が始まり、1995年位までにPCM音源に置き換えられるように姿を消しました。数え切れないほどのゲームに採用されたので、全てを網羅することはできませんが、それだけメジャーな音源だったことがわかります。FM音源チップにはいくつか種類があり、前述したオペレーター数が2つや4つであったり、同時に発音できるパート数が3パート、6パート、8パートなどグレードがあります。また、ワンチップでPSG音源、ADPCM音源を含むものもあります。

代表的なゲームを列挙すると、

カプコン
「ストリートファイターII」などの「CPシステム」
SNK
「キング・オブ・ファイターズ’94」などの「NEOGEO MVS」
コナミ
「グラディウスII」、「魂斗羅」など。
タイトー
「ダライアス」、「ナイトストライカー」など。
セガ
「スペースハリアー」、「アフターバーナー」など。
ナムコ
「源平討魔伝」、「ワルキューレの伝説」など。

そのほか、書ききれないほどあります。


さて、アーケードゲームに対して家庭用ゲーム機でFM音源を採用された機種はメガドライブだけです。セガ・マークIIIには拡張機器としてFMサウンドユニットが存在しますが、全てのゲームに対応しているわけではないので、完全とはいえません。

メガドライブに搭載されたFM音源はヤマハ製「YM2612」というチップで、4オペレーター、同時発音数6音ステレオ(発音数1音を別に搭載されたPCM音源1音に置き換えも可)です。メガドライブのゲームをプレイしていた人には、同時期に活躍した他のゲーム機、スーパーファミコンやPC-Engineとは音の感じが異なることは分かるのではないでしょうか。

・YM2612
YM2612

メガドライブは音源やCPUがアーケード基盤に似ていることもあり、同時期のゲーム機よりも多数のアーケードゲームタイトルが移植されました。FM音源はアーケードゲーム基盤で多く搭載された「YM2151」とは違いますが、厳密には違いはあれどほぼ雰囲気を継承されたままで移植されたゲームが多くあります。アーケードゲーム基盤で多用されたFM音源を搭載したメガドライブは、移植される家庭用ゲーム機としては一番近かったわけですね。

・メガドライブ・基盤
メガドライブ基盤


FM音源を記事にすると、そのほかの音源との違いなどを書かなければならないのですが、一辺には書ききれないほどのことなのでよく分からない記事かもしれません。大雑把に言うと、ある一定の期間に多くのゲームに使用された音源だということです。

キーワード「FM音源」で検索をすると、もっと分かりやすく説明しているサイトもありますので、興味がございましたら是非調べてみてください。

最後に、「FM音源の奏でる音色は癒しです。」